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2012年7月

2012年7月29日 (日)

豊志賀

「真景累ヶ淵」といえば「豊志賀」が真っ先に思い浮かぶ方も多いと思います。
(まあ、「真景累ヶ淵」といわれても何も思い浮かばない、という方はそれ以上に多いと思いますが…。)
「豊志賀」は寄席や落語会でも聴く機会が多く、音源もたくさん出ています。
長い「真景累ヶ淵」の物語の中で一席の話として一番単独で取り出しやすいからでしょう。
音源は圓生、正蔵、馬生、志ん朝から雲助、正雀といった現役の師匠方のものまで様々ですが、
中で一つの噺として一番完結した形になっているのが先代馬生師匠バージョンだと思われます。

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ラストに夕顔の花が出てくる鮮やかな構成で、これは是非いつか龍玉師匠にもやっていただきたいと思っています。
おすすめです。

2012年7月28日 (土)

宗悦殺し

さる7月25日、龍玉師匠が新宿の道楽亭で「宗悦殺し」をかけて、大変な評判だったようです。
ご案内の通り、この噺は圓朝作の怪談「真景累ヶ淵」の発端にあたる部分です。
なにしろ「真景累ヶ淵」というのはものすごく長い噺で、登場人物も多く、筋も入り組んでいます。

音源として発売されているものでは、圓生師匠の圓生百席の55巻~57巻に収録されているものがあります。
これは「宗悦殺し」「深見新五郎」「豊志賀の死」「お久殺し」「お累の婚礼」「勘蔵の死」の6席からなり、全編で6時間半以上あります。

また桂歌丸師匠のCDも発売されていて、こちらは「深見新五郎」「勘蔵の死」「お累の自害」「湯灌場から聖天山」「お熊の懺悔」の5枚からなり、通しで4時間以上あります。

龍玉師匠はこの夏、この「宗悦殺し」をほかの落語会でもネタ出ししていて、8月2日には雲助師匠とのリレーで、8月11日には馬吉さんとのリレーで、この話をかけるようです。

「真景累ヶ淵」のなかでもっともよくかけられるのは「豊志賀」で、上記の会でもそれぞれ雲助師匠と馬吉さんが「豊志賀」を演られるようですが、この「豊志賀」ではなく、「宗悦殺し」にフォーカスするあたりが、龍玉師匠らしさと言えましょうか。

2012年7月22日 (日)

第三回「ザ・菊之丞」のお知らせ

第三回「ザ・菊之丞」のお知らせです。
人気・実力ともに若手落語家随一の古今亭菊之丞が、古典落語の名作「らくだ」を口演します。
寄席では時間の都合上、中ほどまでで下げてしまうことの多いこの演目、今回はたっぷりと演じていただきます。
さらにゲストは落語界の若頭・橘家文左衛門師匠
柔と剛、二人の噺家がどんな化学反応を起こすのか?
どうぞ賑々しくお運びください!

第三回「ザ・菊之丞」 古今亭菊之丞独演会
日時:2012年10月13日(土) 開場18:30 開演19:00
会場:ムーブ町屋ホール
(東京都荒川区荒川7-50-9 センターまちや3F/アクセス 地下鉄千代田線・町屋駅0番出口より徒歩1分、京成線・町屋駅より徒歩1分、都電町屋駅より徒歩1分)

木戸銭:前売2,500円(販売終了しました) 当日2,800円
出演:古今亭菊之丞(「らくだ」ほか一席)
ゲスト:橘家文左衛門

当日券ございます!
18時半より会場にて販売します。

お問い合わせ
メール:rakugoten@yahoo.co.jp
電話:080-6746-5166(留守電対応)

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皆様のお越しをお待ちしております!

2012年7月17日 (火)

居残り佐平次

このたびの「龍玉部屋」で龍玉師匠がネタ出しをしている「居残り佐平次」は、廓噺の中でも最も人気のある演目のひとつではないでしょうか。
川島雄三監督の映画「幕末太陽傳」のモチーフでもあり、多くの落語家によって演じられ、音源も多く残っています。
昭和の名人、志ん生圓生をはじめ、志ん朝師匠のものもありますし、談志師匠小三治師匠権太楼師匠のCDも発売されています。
第一回のザ・菊之丞に出演してくださった古今亭菊六さん(文菊で真打昇進)のCDが間もなく発売となり、こちらにも「居残り佐平次」が収録されているようです。

この噺の下げ(オチ)はやや分かりにくく、ちょっとネタバレになっちゃうのを承知で解説すると、
「おこわにかける(だますという意味)」
という言葉がキーワードになっています。
このわかりにくい下げをどうにかしようと、前述した録音の中でも各演者がいろいろと工夫しています。
いくつか紹介します。

志ん朝「ええ、旦那の頭がごま塩でございますから」
小三治「でも旦那が、仏と言われておりますから」
権太楼「居残りの上の、居直りをされるよ」
喜多八「知らぬが仏よ」
志ん生師匠のものは中ほどで終わりになっていて、
一方談志師匠のは主人公の佐平次が家に戻ってくるところまで描かれていています。

さてさて、龍玉師匠版はどう演じられますか、どうぞお楽しみに!

2012年7月 9日 (月)

龍玉師匠の紹介ビデオ

落語協会が公開している龍玉師匠のプロフィールビデオです。
映像で見ると、本当に平成の人とは思えないような、
昔の芸人さん風の佇まいですね~。

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