落語の知識、知識の落語
落語を聴くと色々な知識が身につきます。身につきますが、大抵は役に立ちません。
でも、そういう使い道のない知識のほうが聴いていて楽しいですね。
その役に立たない知識の代表が廓噺、昔の吉原がどんな風だったとか、なるほどなあと感心はするのですが、実生活で役に立つことはまずありません。
同じ遊廓でも「明烏」のようにお茶屋を通して登楼する貸座敷と、「付き馬」に出てくるような中見世と、「お直し」に出てくる最下層の女郎屋と、それぞれに格式やサービスが異なるのだなあというのが分かって非常に面白い。特に古今亭志ん生師匠の「お直し」は、マクラで実体験と思われる吉原(しかもあまり上等でない見世)の様子が語られていて、興味深いです(志ん生師匠のお直しはいくつか音源がありますが、キングレコードのものが個人的には好きです)。
それから芝居に関する知識も落語の中にはたくさん出てきます。
三遊亭圓生師匠の「淀五郎」では、歌舞伎役者の階級について非常に細かく説明がされていて興味深い。また「芝居の喧嘩」には半畳あらため、伝法なんていう言葉が出てきて、昔の芝居小屋の風情がよく伝わってきます。
そして落語を聴いていなかったら、おそらく一生知ることはなかっただろうと思われる知識が、昔の火事と消火組織に関するものです。火事の出てくる落語は沢山あって、それぞれに面白いのですが、中で最も火事の知識が身につくのは「火事息子」だろうと思います。
次回は「火事息子」のことを書きます。
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