落語の知識、知識の落語「火事息子」その1
火事にまつわる落語は「富久」「ねずみ穴」「二番煎じ」など色々とありますが、なかで「火事息子」は火事そのものがメインのモチーフになっている噺であり、江戸の火事事情が詳しく語られます。
寄席や落語会でのべつに聴ける噺ではありませんが、音源では桂三木助、古今亭志ん生、三遊亭圓生、林家正蔵、金原亭馬生、古今亭志ん朝、立川談志と、そうそうたる顔ぶれのものが残されていますし、五街道雲助師匠の録音が2011年にソニーから発売されていて、これはすごく聴きごたえがあります。
たくさん残されている音源の中で、構成が面白いのは三木助師匠と圓生師匠のもの。三木助師匠のは主人公の若旦那が夢を見るシーンから始まり、この型は談志師匠も受け継いでいます。この三木助・談志版もそうなのですが、圓生版は一度火事道楽の若旦那が登場した後で返りマクラというのでしょうか、また噺が地の部分に戻って火事についての説明が入るという、火事のことを知りたい人には至れり尽くせりの内容です。
さらに多くの噺家さんが、この噺をやるときは火事以外に彫り物についても触れます。
これは、かつての火消人足が全身に彫り物をしていたためで、彫り物と刺青の違いなど、面白くて役に立たない知識が満載です。
次回はそれぞれの火事息子の構成についてもう少し考えてみたいと思います。
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