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2012年12月17日 (月)

龍玉~雲助「双蝶々」リレー

今年は蜃気楼龍玉師匠の「双蝶々」を三回聞く機会がありました。
一度目は師匠独演の通しで、二度目は隅田川馬石師匠とのリレーで、そして三度目は昨日の山野楽器での五街道雲助師匠とのリレーでした。

「双蝶々」の通しのような長い噺は、聴く側のコンディションによっても印象がだいぶ違うと思うのですが、昨日の会はどっぷりと噺に入り込むことができました。

龍玉師匠は長吉の少年時代から奉公先で定吉を殺害するところまで、そのあとの長兵衛夫婦が本所の番場に引っこみ、やがて長吉と再会して雪の子別れの部分までを雲助師匠というリレー。これは非常に素晴らしい構成でした。芝居の配役でいえば、若いころの長兵衛と青年期の長吉を龍玉師匠が演じ、老いた長兵衛を雲助師匠が演じるといった具合で、二時間たっぷり、贅沢な時間を過ごしました。

長吉が広徳寺の境内で女の二人連れ相手にスリを働く場面、畳みかけるような口調で、短いカットをつなぎ合わせた緊迫感のあるアクションシーンを見るよう。そして腹が痛いと嘘をついて五十両を盗み出した長吉が、おかみさんのくれた手のひらの粉薬をふうっと吹き飛ばす場面は、暗闇の中に白い粉薬が消えていくのが目に映るようで、非常にスリリングでした。

僕には噺家のテクニックの優劣というのは良くわかりませんが、こうして龍玉師匠と雲助師匠とのリレーを聴くと、どちらもそれぞれに素晴らしく、また若いときには若い時の芸の良さが、円熟期には円熟期の良さがあるのだということが感じられて、普通の落語会では味わえないような得難い体験をしました。
ちなみに雲助師匠の通し口演はビクターからDVDが発売されています。

龍玉師匠はいまや圓朝物に果敢に挑戦する若手真打、というイメージが定着した感がありますが、落とし噺での飄々とした味わいもまた素晴らしいものがあります。
ぜひ第二回「龍玉部屋」でその実力をお確かめください。ふふ、宣伝、宣伝。

Chouchou

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