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2013年2月

2013年2月25日 (月)

円丈師匠の狛犬

先日、テレビ番組で足立区綾瀬のことを紹介していて、その中で綾瀬稲荷神社に三遊亭円丈師匠の奉納した狛犬があることを取り上げていました。

私は亀有在住で、綾瀬はお隣の駅ですので、散歩がてら円丈師匠の狛犬を見に行ってきました。

綾瀬稲荷は綾瀬駅の北口から歩いて五分足らずのところにありました。
境内はドッジボールくらいならできそうな広さ、なかなか立派なお稲荷さんです。

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綾瀬稲荷神社。なかなか立派です。

社の前には狛犬が二対ありましたが、奥の方(社に近い方)が円丈師匠の狛犬でした。
写真からも見ていただけるかと思いますが、かなりいい顔をしています。

特に向かって左手(下手側)の狛犬は困ったような顔をしていて、威厳の中にとぼけたような飄味があって、とても可愛らしいです。

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下手側。いい顔。

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上手側。こちらの方がやや怖い顔。

さらに狛犬の足元には茶卓と扇子があったり、尻尾が扇の形をしていたりと、噺家さんらしいユニークなセンスのデザインが目を引きます。

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扇子と茶卓。

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尻尾は扇型。オシャレです。

しかも台座には五代目小さん師匠の書による「奉」と「献」の文字とキツネの絵が。
小さん師匠はタヌキの絵で有名ですが、キツネの絵というのは珍しいのではないでしょうか。

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奉の文字とキツネ。

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こちらは献の文字。きちんと小さんの文字が読めます。

色々と興味深い狛犬ですので、お近くの方は、ぜひお立ち寄りください。

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2013年2月21日 (木)

馬石&龍玉リレー落語!

2月24日(日)に、新宿文化センター小ホールで「道楽亭開店三周年記念寄席」 が開催されます。
三部構成でどの会も魅力的ですが、中で第二部の、隅田川馬石師匠と蜃気楼龍玉師匠による「双蝶々」のリレー口演は聴き逃せません。
去年の11月に別の会でこの二人による「双蝶々」のリレーを聴きましたが、龍玉師匠の鬼気迫る定吉殺しから、馬石師匠による迫真の雪の子別れまで、瞬きをする間も惜しいような素晴らしい高座でした。
こういう企画は特別な会でないとなかなか聴けないので、是非おススメいたします。

しかも今回は他に三遊亭天どんさんと三遊亭きつつきさんが出演されます。
お二人ともに真打昇進を間近に控え、いま最も勢いを増しているところなので、こちらも期待が高まります。

ややこじつけがましいことを言えば、古今亭志ん生の流れをくむ馬石・龍玉の二人が圓朝物をじっくりと聴かせ、三遊亭圓生の流れをくむ天どん・きつつきの二人が新作・改作でそれを迎え撃つ、という構図になるでしょうか。

2月21日現在でまだチケットあるそうです。予約はこちらからどうぞ。

第四回「ザ・菊之丞」のお知らせ

※本公演は終了いたしました。
沢山のご来場ありがとうございました。

第四回「ザ・菊之丞」のお知らせです。

落語界の俊英、古今亭菊之丞による独演会。
四回目となりました今回は「井戸の茶碗」を口演します。
春らしい爽やかなこの演目、ぜひ菊之丞師匠の華やかな高座でお楽しみください。
さらにゲストは桃月庵白酒師匠が登場、こちらもご期待ください。

チケットはチケットぴあにて好評発売中。
皆様のお越しをお待ちしております!

第四回「ザ・菊之丞」 古今亭菊之丞独演会
日時:2013年4月27日(土) 開場18:30 開演19:00
会場:ムーブ町屋ホール
(東京都荒川区荒川7-50-9 センターまちや3F/アクセス 地下鉄千代田線・町屋駅0番出口より徒歩1分、京成線・町屋駅より徒歩1分、都電町屋駅より徒歩1分)

木戸銭:当日2,800円
※前売りチケット発売は終了いたしました。
当日券ご用意いたしますので、お気軽に遊びにきてください!

出演:古今亭菊之丞(「井戸の茶碗」ほか)
ゲスト:桃月庵白酒

お問い合わせ
メール:rakugoten@yahoo.co.jp
電話:080-6746-5166(留守電対応)

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皆様のお越しをお待ちしております!

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2013年2月17日 (日)

第二回「龍玉部屋」ネタ帳

第二回「龍玉部屋」@お江戸両国亭

蜃気楼龍玉「うなぎ屋」「夢金」
お仲入り
翁家和助 太神楽曲芸
蜃気楼龍玉「火事息子」

本日は沢山の客様にお越しいただきまして、ありがとうございます。
おかげさまで盛会となりました。出演者、スタッフ一同、心よりお礼申し上げます。

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龍玉&和助。二人は仲良しです。

次回は8月を予定しております。
是非またよろしくお願いいたします!

2013年2月13日 (水)

落語の中の良い人

湯島はなし亭@湯島天神参集殿

菊之丞師匠、文菊師匠、こみちさんによるネタおろしの会。三か月に一度くらいのペースで定期的に行われている会ですが、文菊師匠の真打昇進興行があったため、今回は約半年ぶり。

古今亭文菊 「宿屋の冨」
古今亭菊之丞 「首提灯」
柳亭こみち 「井戸の茶碗」

文菊師匠の「宿屋の富」、宿の客がかなり軽い感じで、居残り佐平次のようで可笑しかった。
菊之丞師匠の「首提灯」は、武士がこれまでの師匠の噺にはない重々しさで(強いて言えば夢金の浪人がやや近いか)、とても良かったです。

そして一番印象に残ったのはこみちさんの「井戸の茶碗」。
この噺は多くの噺家さんがやる演目で、大抵は主人公の屑屋の清兵衛さんを「正直者で曲がったことが大嫌い」な人物として描きます。それを今日聴いたこみちさんは「とても良い人」であると説明して噺に入りました。
千代田卜斎と高木作左衛門という二人の登場人物は融通の利かない、馬鹿がつくほどの正直者で、それは武士としての矜持から来ているのでしょうが、屑屋はそれほど固い人間ではないため、今回のこみちさんのやり方は無理のない新しい解釈であると感じました。
屑屋をあくまで良い人、人のためについ働いてしまう人物なのだという風に造形することで、二人の武士の間で右往左往する様子の可笑しさも強調されたように感じます。
ネタおろしということで完成度は高くなかったように思いますが、これはこみちさんの売り物になるような噺であると感じました。

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芸人ポーズのこみちさん

2013年2月12日 (火)

正太郎さんの愛嬌

正太郎in六本木@六本木DOZ

春風亭正太郎さんの独演会で、今回で6回目。
演目は「反対俥」「湯屋番」「死神」の三席でした。ネタおろしを含む三席という非常に意欲的な構成で、お客さんも正太郎さんを聴いてやるぞという熱気に満ちています。
正太郎さんという落語家の身上は、何よりもその愛嬌にあると私は思っています。今日の会ではさらにその思いを強めました。

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愛嬌あふれる正太郎さん

唐突ですが、正太郎さんの落語を聴くといつも、司馬遼太郎の「坂の上の雲」で主人公の秋山好古が兵学校の試験を受けに行くシーンが思い浮かびます。好古はここで丹波篠山から来た本郷房太郎という男に会います。
好古は房太郎のもつ愛嬌に感心し、尊敬の念に似た感情を抱きます。

“(こいつは出世するなあ)
と好古がおもったのは、父の久敬が藩から県にかけての小役人生活で得た智恵のようなものを良く語っていたことを思いだしたからだった。可愛げのある男は出世するというのである。“

正太郎さんにも何とも言えない可愛げがあり、死神のような噺をしてもそれが陰惨になりすぎない、これは芸人さんとして非常なアドバンテージであるように思います。

正太郎さんの「死神」は、ラストの部分で男が追い詰められていく様子がとても斬新に表現していて、しかも正太郎さんのオリジナルの工夫とのこと。
会の多さから見ても、、このようにネタに対して真摯に工夫をする姿勢から見ても、おそらく同世代では一番熱心な噺家さんだと思います。お客さんたちが力を入れて正太郎さんを聴くのも納得させられる、とても良い会でした。

2013年2月 4日 (月)

節分に馬石師匠を聴く

節分の本日は、第四回フランボヤン寄席「隅田川馬石の会」に行ってきました。
素敵なカフェの二階での会で、よくこういう会場が見つかったな、と驚き。
お席亭さんのセンスが光ります。

開口一番は金原亭駒松さん、大きな口が印象的な明るい高座。
馬石師匠は「初天神」と「火事息子」、間に挟まって春風亭正太郎さんが飛び入りで登場し、「引っ越しの夢」。

正太郎さん、「引っ越しの夢」のようなネタを嫌らしくなく聴かせるのは、品のある芸風がなせる技でしょう。会場がスッと正太郎さんの噺に寄り添っていくような空気が自然に出現しました。

主役の馬石師匠、「初天神」に度肝を抜かれました。子供が生意気を通り越して鉄火なキャラクターになっている。父親に向かって「申し訳ねえ」「何しやがんでえ」。こんな「初天神」は初めて聴きました。大笑いしました。
素敵な会でした。

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馬石師匠。ソフトで男前。

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金原亭の若き注目株、駒松さん。

2013年2月 2日 (土)

小んぶさんの手拭い

「文七一息の会」@あさくさ文七
出演:柳家小んぶ、柳家花いち

柳家小んぶ 「持参金」
柳家花いち 「思い出喫茶(新作)」
中入り
柳家小んぶ 「そば清」
柳家花いち 「明烏」

小んぶさん、最近気になる二つ目さんです。
顔が怖いのに声は男前。そしてマクラのセンスはシニカルなのに嫌味にならない。
何とも目を離せない魅力があります。

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まるで山のような。

ちなみに今回の会は明日が節分ということで、福豆の抽選があり、
小んぶさんの手拭いが当たりました!
これで、僕は小んぶさんをますます応援しますね。ええ。

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当たった手拭い

MSN産経で紹介されました

MSN産経に、「落語会 陰の演出者たち」という、落語会の主催者を紹介するシリーズがあるのですが、こちらで落語天の席亭が紹介されました。
記事はこちら

是非ご覧ください☆

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