寄席の日なので、一日ずっと寄席にいる。
6月第一月曜日の今日は「寄席の日」でした。
「寄席の日」は木戸銭が半額になるうえに、記念の団扇をもらえます。
池袋演芸場の夜席が古今亭菊之丞師匠の主任興行なので、行きたいと思っていたのですが、週末に仕事が立て込んで叶わなかったため、「寄席の日」の今日を狙って行くことにしました。
せっかくなので昼席の開口一番から聴くことにして、12時開場のところ、早めに11時過ぎくらいに演芸場に行ったら、すでに何人か並んでいる人がいるという…正気の沙汰ではないです。
ちなみに数年前の寄席の日に立ち見で聴いた記憶があって、すごく混むというイメージだったのですが、結局立ち見にはならなかったようです。
僕の隣の席はずっと空いていました。
なにもこんな早くから並ぶことなかった。
さて、9時間くらいずっと寄席にいたわけですが、何と言っても衝撃的だったのは音楽パフォーマンスののだゆきさんでした。
Youtubeで動画を見ていて、噂も聞いていたのですが、実際に生で見ると、ちょっと言葉で言い表せないほどのショックを受けました。
そのせいで、ほかの落語にいつものように集中できないくらい。
のだゆきさんは、簡単に言うとピアニカとリコーダーを使った音楽漫談です。
ベタな駄洒落を言ったりして伝統的な音楽漫談の形を継承しつつ、随所に日本人ではないようなセンスの笑いを入れてきます(激しい息遣いでピアニカを演奏したあとでむせてみたり、おでこで鍵盤を押して演奏したあと「もう止めてもいいかな!」とキレたり)。
呆気にとられながら、口を閉じる暇がないくらい笑いました。
演奏プラス笑いの形式の芸人さんは、落語協会に所属しているだけでも、ペペ桜井さんとか太田家元九郎さんとか東京ガールズとか結構いろいろな人がいると思うのですが、のだゆきさんは明らかに新しい気がします。
喋りも保育園の先生的・歌のお姉さん的な感じで行くのかと思っていると、天然風にシフトしてみたり、一筋縄ではいかないものを感じさせます。
あと若干の狂気もあります。これは大切かも知れません。
非常に卓越したテクニックに裏付けされた、高度な笑いのセンスと狂気。
皆さん絶対にのだゆきさんを聴くべきです。
ところで夜席の菊之丞師匠のネタは「妾馬」でした。
最後の酔態でグダグダに酔っているところからポーンと泣かせに入る、そのタイミングの絶妙なこと。
寄席の日で入りが良かったので、ややクサくやっている感もありましたが、素晴らしい高座でした。
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